1.外食業の衝撃

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「外食業」受入停止へ

「まさか、本当に入管が止めるとは思わなかった」
突然の発表に外食業界に激震が走りました。
出入国在留管理庁が、特定技能1号「外食業」の受入れ見込み数(5年間で5万人)に達したとして、新規の在留資格認定証明書の交付や変更許可を原則として停止したのです。

この事態の深刻さは、「昨日まで採用活動をしていた留学生や海外の人材が、今日からビザが降りないため雇用できなくなった」という点にあります。
インバウンド需要が完全回復し、深刻な人手不足にあえぐ外食チェーンや飲食店にとって、特定技能は唯一の「即戦力ルート」でした。
しかし、技能実習からの移行組と新規試験合格者が想定を上回るスピードで流入した結果、政府が設定した「キャップ(上限)」が、計画期間終了を待たずして一瞬で埋まってしまったのです。

この「外食業の言わば突然死」は、特定技能制度が決して無制限の枠ではなく、国の管理下にある「椅子取り競争」であることを業界全体に知らしめる結果となりました。

入管HPより抜粋:https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/03_00001.html

2.市場規模と人数枠

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リネンサプライの市場規模と受入人数枠「7,700人」に潜むリスク

この外食業の混乱を、決して他人事として見ていられないのが、2028年度から開始される「リネンサプライ」業界です。
ホテルの客室稼働率が過去最高水準を維持する中、シーツやタオルのクリーニングを担うリネン工場は、文字通り「回らない」ほどの人手不足に直面しています。

しかし、政府が発表したリネンサプライ分野の受入れ見込み数は、2028年度までの3年間でわずか7,700人
外食業の5万人と比較しても、その枠がいかに小さいかが分かります。さらに注視すべきは、その内訳です。

  • 特定技能1号(即戦力)枠:4,300人
  • 育成就労(2027年開始予定)枠:3,400人

実質的に今すぐ動ける「1号」の枠は4,300人しかありません。
リネンサプライ業界は大手クリーニング数社が市場の多くを占める構造のため、数社がまとまった人数を申請するだけで、初年度に枠の大半が蒸発してしまうリスクを孕んでいます。
「新分野だからまだ大丈夫」という油断が、第2の外食業ショックを引き起こす可能性は極めて高いと思われます。

入管資料より抜粋:https://www.moj.go.jp/isa/content/001453331.pdf

3.次の一手

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人材紹介会社と受入企業が備えておくこと

今回の停止措置から学んだように、枠が埋まってから「採用できない」と嘆いても手遅れです。
外食業の教訓を活かし、リネンサプライ人材を扱う会社や受入企業は、今すぐ何かしらの「防衛策」を講じるべきです。

受入企業:初動が肝心

  1. 協議会への早期加入
    申請時に必須となる「協議会」への加入を後回しにしないことが大切です。
    外食業でも、停止直前の駆け込み申請で協議会加入が間に合わず、受理されなかったケースが多かったのではないかと推察されます。
    今できることは今することがスムーズな雇用に繋がります。
  2. 2027年開始の「育成就労」を視野に入れた先行確保
    2027年4月から技能実習に代わり「育成就労制度」が始まります。
    この新制度では、特定技能1号への移行がよりスムーズになる仕組みが整えられます。
    そのため受入会社は、まずは育成就労で人材を受け入れ、自社で育った人材を1号へ昇進させるルートを確立することが候補として考えられます。(なお、育成就労では転籍が可能となる為、労働環境の整備も見直すことが長期の雇用に繋がります。)

人材紹介会社(登録支援機関):リスク分散と離職防止策

  1. 扱い職種拡大でリスク分散
    リネンサプライ特化の会社は少ないかと思いますが、万が一の受入停止に備え、受入れ枠が比較的大きい「飲食料品製造」や「ビルクリーニング」などの紹介ルートを併設し、リスクを分散しておくことが考えられます。
  2. 伴走型サポートによる離職ゼロ戦略
    受入れ枠が制限される局面では、新規採用以上に「1人の離職」が大きなダメージとなります。
    紹介会社は単なるマッチングに留まらず、「特定技能外国人の定着支援」に力を注ぐことが大切になっていきます。
    リネン工場の過酷な環境下では、些細な不満から他業界へ人材が流出するリスクが常にあります。
    定期的な面談や日本語学習支援、生活フォローを通じて「この会社、この支援機関なら安心だ」という信頼関係を築くこと。
    新規の椅子を奪い合うのではなく、今ある椅子を守り抜く体制こそが、人手不足時代の持続可能なビジネスモデルとなり得ます。

当社の強み

 当社は、インドネシア人材の受け入れ支援を中心とした登録支援機関として、企業様と外国人材の双方が安心して働ける環境づくりを大切にしています。
 これまで当社がご紹介した外国人材の定着率は100%を維持しており、入国後の生活サポートや定期的なフォローを通じて、長期的に活躍できる環境づくりを支援しています。

 また、常駐通訳による迅速なサポート体制を整えており、体調不良や生活上のトラブルなど緊急時にも迅速に対応できる体制を構築しています。
 当社は小規模だからこそ実現できる丁寧な支援を大切にしており、一人ひとりの外国人材としっかり向き合い、それぞれの状況に応じたきめ細かなサポートを行っています。