はじめに

導入

なぜ外国人採用で失敗するのか

インドネシア人介護人材を紹介している登録支援機関は山のようにありますが、「インドネシア人は親日的で、高齢者を敬う文化があるから介護に向いている」といった謳い文句が多く出回っているように感じます。

これらの言葉は技能実習や特定技能の外国人採用を検討する際、パンフレットや営業資料で必ず目にするフレーズです。
確かに、彼らの多くは明るく、献身的で、日本の介護現場において大きな可能性を秘めています。

しかし、現場で実際に彼らと向き合っている施設長や指導担当者の皆様は「現実はそんなに甘くない」と、心のどこかで感じているのではないでしょうか?

例えば

  • 「『はい』と返事をしたのに、5分後には全く違うことをしている」
  • 「お祈りや断食の習慣など、頭では分かっていても人手不足の現場では正直負担になる」
  • 「日本人スタッフとの摩擦より、インドネシア人同士のトラブルで離職してしまう」

これらは、綺麗な紹介資料には決して書かれない、しかし現場が毎日直面する「リアルの壁」です。

私たちは千葉県松戸市に本社を置き、インドネシア人外語人材に特化している登録支援機関です。

あえて厳しいことを申し上げますが、文化や気質の違いによる「負の側面」を直視せずに採用を決めることは、施設にとっても、海を越えてやってくる彼らにとっても、不幸な結果を招くリスクがあります。

この記事では、忖度なしに「現場のリアルな困りごと」をさらけ出します。
そして、なぜその課題を乗り越えるために、「現場に食い込む一気通貫のサポート」が必要なのか。
その理由を、私たちの実体験をもとにお伝えします。

1.意思疎通における文化の壁

ポイント

「はい」という返事は「理解した」ではない?

多くの現場から聞こえてくるのが、「指示に対して『はい』と返事をしたのに、全く違うことをしていた(あるいはやっていなかった)」という声です。

これは彼らが不真面目なのではなく、インドネシア人特有の「目上の人を敬い、否定的な言葉(いいえ)を避ける」という文化に起因しています。

分からないと言って上司を困らせたくない、あるいは空気を壊したくないという「過剰な配慮」が、結果として業務上のミスを生んでしまいます。

ですから「分かった?」と聞くのではなく、「今言ったことをもう一度説明してみて」とアウトプットさせる。
この具体的な指導法を、私たちは施設側へレクチャーしています。

文化的な背景を知ることで、「なぜそうなったか」という原因を解明することができ、改善へとつなげられるケースが多々あります。

Portrait of a group of cheerful multiracial business people holding empty speech bubbles isolated over white background

2.生活面のトラブル

ポイント

生活面のトラブル

インドネシア人の気質としてよく挙げられる「明るさ」「前向きさ」は、介護現場において素晴らしい武器になります。
しかし、その裏側にある「ティダ・アパ・アパ(なんとかなるさ)」という楽観性は、日本の社会において、時に深刻な摩擦を生みます。

Q.なぜ「ゴミ出しのルール」や「整理整頓」で躓くのか

A.前提として、彼らは悪気を持ってルールを破っているわけではありません。
母国では「多少のことは気にしない」「他人と助け合えば良い」という文化が根付いており、日本のような「決まった時間に、決まった場所へ、細かく分別して出す」という厳格なルールは、彼らにとって「過剰な縛り」に映ることがあります。

しかし、介護の現場は違います。

・寮の部屋が散らかっていることが、害虫の発生を招いたり、悪臭の元となり、近隣住民とのトラブルに発展する。
・ 「まだ使えるから」と期限切れの食材を放置したり、共有スペースの安全確保を怠ることで、施設全体の管理責任を問われる事態になりかねない。

これらは単なる「個人の性格」として片付けるには、リスクが大きすぎます。

では、どう解決すべきか。
多くの施設様が頭を抱えるこの問題に対し、私たちはあえて「非常に口うるさい存在」であり続けています。

入国直後、彼らがまだ「日本の生活ルール」に慣れない時期に、私たちはあえて耳にタコができるほど繰り返します。
「日本のルールは厳しい。でも、これを守らないと一番損をするのは君たち自身だ」と。

3.「外国人同士」のトラブル

ポイント

最大の盲点:「インドネシア人同士」のトラブル

「最初はうまく馴染んでいたはずなのに、突然彼らの関係が悪化した」という相談を受けることがあります。
多くの施設様は「日本人スタッフとの相性」を心配されますが、実は「インドネシア人同士の人間関係」のトラブルが多かったりします。

Q.なぜ「同じ国出身」なのに衝突するのか?

彼らは異国の地で孤立を恐れる反面、狭いコミュニティの中では、我々日本人には計り知れない緊張感が生じると思われます。
例えば

  • 格差への嫉妬: 語学力の伸び、シフトの優遇、あるいは家族からの仕送り額の違いなど、些細なことが原因で「あいつばかりずるい」という感情が渦巻くことがあります。
  • 「面子(メンツ)」とSNS: インドネシアは非常にSNS利用率が高い国です。職場での不満や相手への悪口がSNSのグループで拡散され、それが施設内での無視や派閥争いに発展するケースも珍しくありません。
  • 宗教観・地域性の違い: 同じインドネシア人であっても、出身地や信仰心の熱量には個人差があります。その細かな違いが、共同生活の中では大きなストレス源になります。

Q.では、どう対処すべきか。
弊社が提供しているのは、彼らにとっての「何でも話せる安全な避難所」としての役割です。

  • 第三者としての「公平な耳」: 弊社は担当者が入国から配属後のサポートまで一貫しているため、彼らにとって「一番事情を知っている信頼できる大人」です。彼らは、日本人には言えない「同僚への小さな愚痴」を、私たちには打ち明けてくれます。
  • 施設様を巻き込まないケア: 現場で彼ら同士のいざこざが起きると、施設長や現場スタッフ様の多大な時間を奪うことになります。私たちは現場の手を煩わせる前に、支援機関の立場で彼らを説得し、調整します。

当社の強み

 当社は、インドネシア人材の受け入れ支援を中心とした登録支援機関として、企業様と外国人材の双方が安心して働ける環境づくりを大切にしています。
 これまで当社がご紹介した外国人材の定着率は100%を維持しており、入国後の生活サポートや定期的なフォローを通じて、長期的に活躍できる環境づくりを支援しています。

 また、常駐通訳による迅速なサポート体制を整えており、体調不良や生活上のトラブルなど緊急時にも迅速に対応できる体制を構築しています。
 当社は小規模だからこそ実現できる丁寧な支援を大切にしており、一人ひとりの外国人材としっかり向き合い、それぞれの状況に応じたきめ細かなサポートを行っています。